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はじめに:総務の仕事その2「捺印申請・押印申請の管理」
以前、「総務って、何やってるの?」という記事を書きました。
そのうちの1つが、「捺印申請・押印申請」です。
そして、捺印申請・押印申請の・・・印鑑の意味は前回のブログに書きましたので、よければ、ご参照ください。
本題:捺印・押印のルール
捺印(なついん)
印鑑の所有者本人がハンコを押すこと。
押印(おういん)
印鑑の所有者以外がハンコを押すこと。
署名(しょめい)
『氏名を書かれる』本人が直筆で、自分の氏名を書くこと。
契約書などで社長の署名が必要となると、社員は気持ちが重いですよね。
社長にとっては手間ですしね。。。
記名(きめい)
『氏名を描かれる』本人以外が、氏名を書くこと。例えば、Wordで氏名を入力しプリントアウトしてもOKです。
割印(わりいん)
たとえば、バラバラの2枚1組の書類編複数枚に分かれた書面に、またがるようにハンコを押すことです。
以下のように対応します。
1.2枚の書類をぴったり重ねます。
2.重ねた書類を上下に少し(例えば5cmほど)ずらします。
3.上下にずらした書類の境目に、またがるように、捺印・押印します。
契印(けいいん)
たとえば、バラバラの2枚1組の書類編複数枚に分かれた書面をホチキス止めして、開いた境目に、またがるようにハンコを押すことです。
以下のように対応します。
1.2枚の書類をきっちり重ねます。
2.ホッチキス止めをします。通常は左の長編部分の「上の方」と「下の方」の2箇所にホチキス止めをします。
3.しっかり開いて折り目をつけます。
4.2枚に、またがるようにハンコを押します。
製本(せいほん)
たとえば契約書だと、5、6枚~20枚以上になることがあります。
その場合、上記の【ホチキス止め】と【割印】だと非常に手間がかかります。
このような場合は、ホチキス止めをした上に『製本テープ』を貼り付け、その『製本テープ』の上にハンコを押します。
具体的な手順は以下の通りです。
1.書類をきっちり重ね合わせます。
2.ホチキス止めをします。
3.製本テープを、ホチキス止めの上から貼ります。
4.表紙と製本テープの境目にハンコを押します。
5.製本した書類をひっくり返して、裏表紙と製本テープの境目にハンコを押します。
もちろん、書類の記名・押印等も、忘れずに!!
捨印(すていん)
捨印とは、記名・押印欄とは別に、余白にハンコを押しておくことです。
この捨印は、『訂正印』として使います。
以下のように対応します。
1.上記の製本のように、契約書を完成させます。
2.『記名・押印』欄に押印(捺印)した印鑑と同じ印鑑で、すべての各ページの余白に、押印(捺印)します。
3.あなたが、取引先に契約書を渡します。
4.あなたが、取引先に「間違えた!!訂正をいれておいてください」と、連絡します。
5.取引先が、訂正をいれます。
たとえば、以下のようにします。
【訂正前】納品・研修後に請求します。
【訂正後】納品・研修検収後に請求します。
上記は、一本線ですが、訂正は二重線で行ってください。
6.捨印の横に、「2文字削除、2文字追加」と記載します。
以上のように、捨印を使った訂正を行います。
※注意※
この捨印を使った訂正方法は、悪用されると、とんでもないことになります。
たとえば・・・1,000円を10,000円と訂正されたら・・・「ゾっ」としますね。
個人的には、捨印を使うくらいなら、きちんと差し替えた方がよいと思います。特に契約書は、内容によっては、半永久的に残るものですから。
消印(けしいん)
消印とは、書類に貼られた切手や収入印紙を無効にするための割印です。
多少、以前のテレビのプレゼント応募の時に「当日の消印有効です。」と、いうフレーズが定番でした。その「消印」です。
以下のように対応します。
1.(たとえば)契約書を作成します。
2.記名・押印を行います。
3.(たとえば)収入印紙を左上等、所定の位置に貼ります。
4.記名・押印で使った印鑑で、印紙と、印紙を貼り付けた紙をまたぐように印鑑を押します。
※豆知識※
この消印の意味は、収入印紙を使って印紙税を納税したことを意味します。
また、消印の代わりに、ボールペンで「✓印」をつけるだけでも、納税したことになります。
捺印・押印のルールは、以上です。
より詳細を確認されたい場合は、以下の関連図書などをご確認ください。
関連図書
ハンコのことをもっと知りたい方は、以下のような書籍を読まれてみてはいかがでしょうか。
今回のブログは以上です。
引き続き、よろしくお願いいたします。