総務の仕事その3:「防災訓練って、面倒くさい?」 第5回-防火・防災点検【日次業務】-
目次
- はじめに : 総務の仕事その3「防災訓練、消防対応」
- 「防災訓練・消防対応って、具体的に何をやるの?」
- 1.会社が入居しているビルの規模を確認します
- 2.防火管理者・防災管理者の資格を取ります
- 3.消防計画を作ります
- 4.防火・防災点検【日次業務・年次業務】
- オススメ・・・というか私が欲しいと思う防災用品
はじめに : 総務の仕事その3「防災訓練、消防対応」
以前、「総務って、何やってるの?」という記事を書きました。
その回答の1つが、「防災訓練、消防対応」です。
「防災訓練・消防対応って、具体的に何をやるの?」
防災計画・消防対応は、大きく分けて以下のことを行っています。
- 会社が入居しているビルの規模を確認します。
- 防火管理者・防災管理者の資格を取ります。
- 消防計画を作ります。
- 防火・防災点検【日次業務・年次業務】をします。
- 防災訓練をします。
1.会社が入居しているビルの規模を確認します
2.防火管理者・防災管理者の資格を取ります
3.消防計画を作ります
4.防火・防災点検【日次業務・年次業務】
消防計画を作ったら、消防計画の中に、日次業務と、年次業務も記載します。
記載した消防計画に沿って、対応を進めます。
日次業務
日次業務は、「火気点検」と「閉鎖障害等」の自主検査を行います。
オフィスが広い場合、点検を総務がすべてを検査することはできません。
その際は、自衛消防隊や火元責任者を設定しているので、社内の電子掲示板等を通じて協力を呼びかけましょう。
自主検査は、消防計画に記載した内容に沿ってチェックします。
チェック項目は、あなたが設定できます。
自主検査チェック表「火気点検」
たとえば、「火気点検」は、下表のような自主検査チェック表に基づいて実施します。
下表は、東京消防庁ホームページの消防計画記載例からの抜粋した自主検査チェック表です。「火気点検」では、火気・電気・ガス器具、喫煙、放火防止等の項目があります。
ただしこの中で、電気やガス器具をそもそも、あなたの会社内(=専有部)に備え付けていない場合は、表から削除しても構いません。
ビルの共有部にあれば、それはビル側が管理・点検します。
火気・電気・ガス器具チェック
火気・電気・ガス器具のチェックは、たとえば下記があるかもしれませんね。
- 火気:ガスを使っていれば、ガスの火を消したかなど
- 電気:断線箇所がないか、線のカバーが破れてむき出しになっていないかなど
- ガス器機:ガス漏れしていないかなど
喫煙
喫煙について東京都では、東京都受動喫煙防止条例が施行されるので喫煙所の吸い殻チェックがメインになりますね。
放火防止関係
放火防止関係は、たとえばゴミを回収日以外にだしていないかなどがメインになるかもしれませんね。
イメージしやすいところでは・・・
- 紐でくくった雑誌や新聞紙を夜通し、誰でも目につくところに捨てていないか
自主検査チェック表「火気点検」のまとめ
多くのオフィスビルでは、そもそもチェック不要や、不可能だったりする項目があるので、主なチェック項目は火気、喫煙が主な項目になるかもしれませんね。
ただし、あなたの会社の実態に沿った自主検査チェック表を作成して、点検を進めてください。
自主検査チェック表「閉鎖障害等」
下表は、東京消防庁ホームページの消防計画記載例からの抜粋した自主検査チェック表です。「閉鎖障害等」のチェック表です。避難障害・閉鎖障害・操作障害等の項目があります。
避難障害
避難障害とは、通路に荷物を置きっぱなしにして、逃げ道をふさいでいませんか?
置きっぱなしだと、こんなことが発生しかねません。
- 逃げるときに、荷物が邪魔で通れない!!
- 逃げるときに、荷物に足がひっかかってコケた!
→ コケる → 後ろの人もコケる → 逃げ遅れる
閉鎖障害
閉鎖障害とは、防火扉の前や、防火シャッターが天井から閉まる場所に、荷物を置いて、いざ防火扉や防火シャッターが稼働した時に、閉まらないことをいいます。
- 広いスペースがあるから、荷物をおいちゃお
- この鉄の扉、重そう。閉まったら困ると、日常的にドアストッパーを使っている
いざ火事が発生した時に、防火扉等が閉まって、延焼を防ぎます。
広いスペースがあって当然なので、そこに「いい場所、見つけた!!」と、荷物置き場にしないように気を付けてください。
ちなみに、火災も発生していないのに防火扉が閉まりやすくなっているのは、消防設備の経年劣化等による不備が考えられます。
消防設備の有資格者に相談することをオススメします。
操作障害
操作障害とは、消防設備を操作するボタンを荷物やポスターで隠していることを言います。
消防設備の多くは、壁に埋め込まれています。
壁をよく見てみると、消火栓や、何かのスイッチを見つけたことはありませんか?
簡単にイメージできるところでは、消火栓があります。よく見慣れた消防ランプの下が開閉できるのですが、その扉の前に荷物を置いていませんか?
また、よくみると、排煙窓の操作ボタンや、防火ダンパーのスイッチも壁にあります。
これらの設備をポスターで隠したり、荷物で隠していませんか?
排煙窓は、煙を吐き出す役割があり、一酸化中毒の防止に役立ちます。
防火ダンパーは、私が知っているのは、天井内の設備で、配管の中を伝って延焼することを防ぐ装置です。配管内にパタパタ開閉する換気扇のイメージでしょうか。
これらは、いつでも使えるように、見えるようにしておく必要があります。
散水障害
散水障害とは、天井のスプリンクラーから水が出て消火するときに、スプリンクラーの近くに荷物や、吊り看板が邪魔して散水が届かないことをいいます。
火災は、初期消火が進めば「ボヤ」程度で済むかもしれません。
ボヤであれば、修繕する範囲も小さくて済みます。
ぜひ、気を付けてみてみてください。
年次業務
年次業務は、長くなりますので、続きは、次の記事に記載します。
オススメ・・・というか私が欲しいと思う防災用品
キャンプ道具です。キャンプは、災害発生時と同じく、電気・水・ガスのライフラインを自分自身で用意しなければなりません。
そのため、防災用品として、備えておくことのオススメが、テレビで放送されたことがありました。
その中でも、私が欲しいと思う道具は、以下のランタンです。乾電池式ですが、良い点は、ランタン本体から4つのライトを独立して使用すること、携帯電話の充電をできる点です。
家族で、トイレに行きたい人が出た場合、本体からライトを取り外して持ち歩けます。
重宝しそうです。あなたも1台いかがでしょうか。ぜひご検討ください。
引き続き、ご覧ください。よろしくお願いいたします。